近年の山脇学園中学は、新しい取り組みに積極的です。
たとえば、「イングリッシュ・アイランド(EI)」「サイエンス・アイランド(SI)」「リベラルアーツ・アイランド(LI)」と名付けられた学習環境。
それぞれ、英語の学習、理系科目の学習、文系科目の学習に特化した校舎内の区画です。
たんに教室が割り振られているのではなく、生徒たちの興味や知識欲を刺激するように、工夫されています。
創立1903年という伝統校でありながら、前向きに進化し続けるところが、山脇学園中学の魅力です。
2019年の入試は、次の4パターンがあります。
合格者数・倍率は以下のようになりました。
募集人員 | 実質倍率 | |
---|---|---|
4教科(2/1) | 90名 | 1.9倍 |
4教科(2/2) | 80名 | 2.0倍 |
4教科(2/4) | 30名 | 6.2倍 |
1科・国語 | 40名 | 1.6倍 |
1科・算数 | 1.7倍 | |
英語入試(2/1) | 40名 | 2.3倍 |
英語入試(2/2) | 1.4倍 | |
英語入試(2/4) | 2.8倍 |
4教科入試の配点は、国語[100点]、算数[100点]、社会[60点]、理科[60点]の、合計320点です。
2020年度入試では、新たな入試形式が、一つ追加されます。
探究サイエンス
という入試です。
実績のない入試で、しかも『課題探求』という予想の難しい科目があるので、一般の受験生には、お勧めしにくいです。
しかし、理系分野に関心の強い受験生には、チャンスになります。
『課題探求』の出題内容は、同校のオープンキャンパスや説明会で開催される「探究力チャレンジ講座」で案内されるようです。
これ以外は、2019年度から変更無いようです。
教科 |
時間 配点 |
出題傾向 |
---|---|---|
算数 |
50分 100点 |
大問5~6題出題されます。 大問1が計算問題と一行問題、大問2以降が応用問題です。
解答形式は、大問1は答えのみ、大問2以降は途中式や考え方も記述しなければなりません。 途中式を、見やすく簡潔にまとめる練習が必要です。
大問1の計算問題・一行問題に、平易な問題が多く、ここで確実に得点できないと、合格が厳しくなります。基礎をしっかり固めたいです。
大問2以降の応用問題は、難易度はそれほど高くありません。 ただし、様々な単元から出題されるので、苦手分野を作りたくないです。 また、ケアレスミスしやすいような出題が散見されます。ひねった問題に慣れておきたいです。 |
国語 |
50分 100点 |
説明文・物語文がそぞれ1題ずつ。 「漢字の読み書き」「熟語」「慣用句・ことわざ」などの知識問題が3題。 合計して5つの大問です。
読解問題の中でも、漢字・熟語などの語句問題が出題されます。これらを含めると、知識問題のウェイトは高いです。
解答形式は、記号選択・適語補充・書き抜き・記述が混在しています。どれにでも、対応できるようにしたいです。
個々の問題の難易度は高くありませんが、問題数が多いです。速く正確に読解し、解答できる力を養いたいです。 |
理科 |
30分 60点 |
大問が5題程度出題されます。
解答形式は、記号選択がほとんどです。ただし、短文の記述や作図などもあります。
物理・化学・生物・地学からバランスよく出題されます。 ひねった問題はわずかで、難易度も高くありません。
ただし、さまざまな単元から幅広く出題されているため、苦手単元を作らないようにしたいです。 |
社会 |
30分 60点 |
大問が3~4つ出題されます。
解答形式は、記号選択がほとんどです。そのほかに、適語補充、短文記述なども出題されています。 入試年度によっては難易度の高い記述問題が出題されることもあります。しかし、それにとらわれないで、記号選択や適語補充で確実に得点できるよう、基礎知識を身につけましょう。
地理・歴史・公民の各分野から均等に出題されます。 時事問題や環境問題なども出題されます。
地理は「日本の農業」「日本の漁業」「日本の貿易」などが出題されています。地図の読み取り問題も出題されています。
歴史は「産業史」「外交史」「女性史」「文化史」「戦後の日本のようす」などが出題されています。 基本知識を覚えた後で、系統ごとに知識を整理しましょう。
公民は「三権の仕組み」が多く出題されています。「国会」「内閣」「裁判所」について重点的に勉強しましょう。 |
山脇学園を受験するなら、まず受験教科を決めなければなりません。
他校との併願を考えると4教科受験が無難ですが、1科受験の募集人数もそれなりに多いので、有利に選択したいです。
ちなみに、4教科受験は午前、1科受験は午後(ただし2/1のみ)なので、両方受けることも可能です。
山脇学園の入試問題は、難しい問題を考えさせるより、基礎的な知識の幅広さと、知識を速く・正確に使う力を試す傾向が強いです。
こうした試験に対応するには、どのくらいの深さの知識が問われるかを早い時期に見極めて、それらを頭に定着させ、自在に使いこなせる演習に時間をかけたいです。
では、山脇学園で求められる知識が、どの程度なのか、ご存じでしょうか?
不安をお感じでしたら、気軽にアップスクールにお問い合わせください。